【弄】 7画 廾(4) 準1級
[音] | ロウ |
[訓] | もてあそぶ |
いじくる | |
いじる | |
いらう | |
たわむれる | |
あなどる |
《意味》
【弄る】いじる
【弄る】まさぐる
手先であちらこちらさぐる。また、手でいじりまわす。指先でもてあそぶ。
【弄ぶ】もてあそぶ
「玩ぶ・翫ぶ」とも書く。
【弄花】ろうか
【弄瓦】ろうが
女の子がうまれること。
「弄瓦の喜び」
生まれた女の子に瓦(土製の糸巻)を与えて手芸が巧みになるようにと願ったことから。
「弄璋」
【弄玩】ろうがん
もてあそぶこと。玩弄。
【弄璋】ろうしょう
男の子がうまれること。
「弄璋の喜び」
昔、中国では、男の子がうまれると璋をおもちゃとして与えてかわいがり、女の子がうまれると瓦(素焼きの紡錘車)をおもちゃとして与えたという故事による。
「弄瓦」
【弄する】ろうする
もてあそぶ。自由勝手に操る。
「策を弄する」
【弄舌】ろうぜつ
よくしゃべること。多言。饒舌。
【弄筆】ろうひつ
【含飴弄孫】がんいろうそん
老人が気楽に隠居生活をすること。
「含飴」は飴をなめること。「弄孫」は孫と戯れること。
【玩弄】がんろう
おもちゃにし弄ぶこと。慰みものにすること。愚弄。
「翫弄」とも書く。
【愚弄】ぐろう
人を馬鹿にして、からかうこと。
「人を愚弄する」
【嘯風弄月】しょうふうろうげつ
自然の美しさを褒め称え、その情緒を楽しむこと。自然に囲まれた風流な暮らしを満喫すること。
「嘯風」は歌を口ずさむ、口笛を吹くこと。「弄月」は月を眺めて鑑賞すること。
「嘲風弄月」「吟風弄月」(この二つは「嘯風弄月」に似ているが単に「風月を題にして、また風月を見て詩をつくる」意)「悠悠自適」
【嘲弄】ちょうろう
馬鹿にしてなぶること。あざけりもてあそぶこと。
【伝観播弄】でんかんはろう
次から次へと人の手に渡してもてあそぶこと。また、そうされること。
「伝観」は次々へと伝え見ること。「播」は広く施す、広く敷く意。
【班門弄斧】はんもんろうふ
身の程知らずの行為。自分の能力の程度をわきまえない恥知らずで厚かましい振る舞い。
「班」は春秋時代の魯の名工であった公輸班のこと。城攻めの長いはしご(雲梯)を巧みに作ったことで知られる。
名工で知られる彼の門前で斧を振るって工作をする意から。
書き下し文は「班門に斧を弄ぶ」
【舞文弄法】ぶぶんろうほう
法を都合のいいように解釈すること。法の条文を曲解して濫用すること。
「舞」も「弄」も、思うように動かす、もてあそぶ意。
「文を舞わし法を弄ぶ」が書き下し文。
「舞文巧法」「舞文弄墨」
【翻弄】ほんろう
思いのままにもてあそぶこと。
「敵を翻弄する」
《字源》
「王(玉)+廾(きょう)」。
「廾」は両手。両手で玉を持つ形。